脂質異常症がきっかけで急性膵炎になることもあります。

脂質異常症(高脂血症)のひとつである、トリグリセライド(TG、中性脂肪)の値が正常値よりも高い状態の高トリグリセリド血症(高中性脂肪血症、高TG血症)の場合に、高尿酸血症(痛風)や脂肪肝を合併していることが多く見られますが、トリグリセライドが1500mg/dl 以上と極端に高い場合には、急性膵炎を起こすことがあります。

血液中のトリグリセライド値が極端に高くなると、膵臓で膵液が大量に分泌されて、膵液に含まれる消化酵素が自己消化して炎症を起こし、激しい痛みを伴う急性すい炎を引き起こします。

膵炎には、急性膵炎と慢性膵炎があります。

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急性膵炎とはどんな病気でしょうか?

膵臓は、蛋白分解酵素をはじめとして、食べ物を消化・分解するいろいろな酵素を産生し、分泌しています。

急性膵炎は、いろいろな原因で活性化された膵酵素(すいこうそ)によって自分の膵臓が消化されてしまい、膵臓やその他の主要な臓器に炎症と障害が引き起こされる病気です。
短期間で軽快する軽症から、多臓器不全(たぞうきふぜん)で死に至る重症(重症急性膵炎)まで、さまざまなケースがあります。

急性膵炎の原因として最も多いのはアルコール(37%)で、次に胆石(たんせき)(24%)と原因不明の特発性(23%)が続きます。

「急性膵炎」の画像検索結果

内視鏡的膵胆管造影(ないしきょうてきすいたんかんぞうえい)(ERCP)や手術後、あるいは特殊な薬剤や、血液中の中性脂肪が高い脂質異常症によって引き起こされることもあります。

急性膵炎で最も多い症状は上腹部痛です。

痛みの場所はみぞおちから左上腹部で、しばしば背部にも広がります。

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痛みの程度は軽い鈍痛から、じっとしていられないほどの激痛までさまざまです。

食事後、とくに油分の多い食事をしたあとや、アルコールを多く飲んだあとに起こることも少なくありません。

痛みは、膝を曲げて腹ばいになると和らぐことがあります(胸膝位(きょうしつい))。

そのほかの症状としては吐き気、嘔吐、腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)、食欲不振、発熱などがあります。

症状は、何日かかけて徐々に出てくることもあれば、突然現れることもあります。

また、知らないうちに痛みがなくなってしまう場合もあります。

また、次第に症状が悪化して、意識障害やショック状態(蒼白、血圧低下など)を起こすこともあります。

腹部所見としては、疼痛のみられる場所を中心として、押されると痛みが強く(圧痛)、また押されておなかが硬くなること(筋性防御(きんせいぼうぎょ))もあります。

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治療の方法について

治療の基本は、絶飲絶食による膵臓の安静と、初期の十分な輸液の投与です。

食事や飲水は、間接的に膵臓を刺激して膵酵素の分泌を促し、膵炎を悪化させるので、急性期には厳密な絶飲絶食が必要です。

また、膵炎では炎症のために大量の水分が失われているので、多量の輸液が必要になります。

腹痛などの痛みに対しては、鎮痛薬を適宜使用します。

さらに、膵酵素の活性を抑えるはたらきのある蛋白分解酵素阻害薬もよく使われます。

軽症と中等症の多くは、このような基本治療で軽快します。

重症膵炎では、さまざまな合併症に対する治療を行わなければならず、集中治療室(ICU)での全身管理が必要になることも少なくありません。

また、血液浄化療法や蛋白分解酵素阻害薬の動脈注射療法などの、特殊な治療も検討されています。

胆石性膵炎(たんせきせいすいえん)では、内視鏡を用いた胆管結石の除去や胆管ドレナージ(管を挿入して、たまった液を吸引する)が必要になることがあり、専門的な施設での診断・治療が要求されます。

液体貯留の多い場合や重症膵炎では、急性期を過ぎた時期にしばしば仮性嚢胞(かせいのうほう。滲出液などの液体が入った袋状の貯留物が、膵周囲あるいは腹腔内に認められる)が形成されることがあります。

仮性嚢胞はそのまま自然に消えることもありますが、大きいものや感染を伴う場合、また出血の危険があるものは治療が必要です。

治療には、嚢胞内に管を挿入して内容物を吸引するドレナージが主に行われます。

まとめ

急性膵炎は、日常しばしばみられる一般的な病気です。

しかし、初期や軽症例では診断が困難なことが少なくありません。

胃などの消化管の病気と間違われることや、逆にほかの疾患を急性膵炎と誤診することもあります。

診断が遅れると、重症膵炎ではとくに生命に関わることがあるので、上腹部から左側にかけて強い腹痛や背部痛が突然起こった時には、消化器科を受診することをすすめます。

また、重症の場合は高度の専門的な治療が必要になるので、集中治療室のある総合病院への転院も考慮します。

症状が軽快して退院したあとにも、アルコールが原因の場合は、節酒あるいは禁酒をしっかり行ってください。

飲酒の再開によって膵炎が再発したり、慢性膵炎へ進展する危険性があります。

また、胆石が原因の場合は、再発防止に胆嚢摘出術などの治療を考慮する必要もあるので、主治医とよく相談してください。

急性膵炎の原因として、膵臓の腫瘍によって起こる場合がまれにあります。

アルコールや胆石などの、はっきりした原因がなく突然発症した、とくに中年以降の患者さんに対しては腫瘍の存在を念頭に置き、急性膵炎が治ったあとに腫瘍の検査を行う必要があります。

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横浜市緑区 まゆな整体院院長
赤ひげ塾神奈川県支部長&講師
土志田直美


高校1年まで広島で過ごし、高校2年から親の転勤先大阪、大学の4年間は京都で過ごす。

結婚を機に横浜に移り・・・

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