生活習慣病にはどんな種類があるかご紹介します。

生活習慣病とは、生活習慣が原因で発症すると考えられる疾患のことです。

生活習慣とは、日常的な行動全般を指しており、食事の内容運動の有無喫煙・飲酒の習慣、大きくは、考え方の傾向性などが挙げられます。

これら生活習慣の積み重ねを原因とする疾患は数多くありますが、いずれも放置しておくと命にかかわる重大な病気です。

今回は、どんな種類の病気が生活習慣病とされているかをご紹介。

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目次

では、どんな種類の病気が生活習慣病とされているのでしょうか?(病気の種類とその特徴)

 

生活習慣病の種類をご紹介しましょう。

糖尿病

血糖値が異常に高い状態を指す疾患のことです。

本来、血中のブドウ糖濃度=血糖値はインスリンなどのホルモンによって常に一定範囲内に調整されていますが、生活習慣などによって調整機能が低下すると、血中の糖分が異常に増加し、糖尿病の原因となります。

糖尿病は大きくわけて1型と2型に分類されますが、生活習慣の悪化による発症のほとんどは2型で占められており、日本では糖尿病全体の9割を占めています。

初期の頃はあまり自覚症状がないものの、血糖値がさらに上昇してくると、口の渇きや喉の渇き、多尿などの症状が出始めるほか、神経障害や網膜症、腎症などの合併症を引きおこす大きな原因となります。

★脳卒中

頭蓋内の血管に異常が発生し、出血にともなう炎症や虚血などの脳組織障害が起こることで発生する病気のことです。

正式名称を『脳血管障害』といい、代表的なものとしては脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などが挙げられます。

高血圧症や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病を原因とする動脈硬化が最大リスクと言われており、近年の日本では食の欧米化にともなう罹患率の上昇が懸念されています。

★心臓病

心臓におこる疾患の総称で、別名『心疾患』とも呼ばれています。

全身に血液を送るポンプの役割を担っている心臓に異常をきたすことから、きわめて重篤な症状をおこすものが多く、日本人の死亡原因の上位を占めています。

代表的な疾患としては、心不全や心筋梗塞、心内膜炎、心臓弁膜症などが挙げられます。

脂質異常症

血中に含まれる脂質が過剰または不足している状態のことです。

主な種類としては高コレステロール血症、 高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、高トリグリセリド血症などが挙げられ、WHOの基準に基づき、日本動脈硬化学会が診断基準を定めています。

基本的に血中に含まれる脂質が過剰になることで起こる症状であるため、以前は高脂血症と呼ばれていましたが、低HDLコレステロール血症のように脂質不足によって発症する症状もあることから、2007年7月で名称が変更されました。

脂質異常症になると脳卒中や心疾患の原因となる動脈硬化が起こりやすくなるため、特に注意が必要な症状として認識されています。

高血圧

血圧が高い状態が長く持続している症状のことです。

高血圧そのものについては自覚症状を感じないことが多々ありますが、そのまま放置していると、虚血性疾患や脳卒中、腎不全などの発症を促す大きなリスクとなるため、肥満や脂質異常症、糖尿病と並んで『死の四重奏』と呼ばれていました。

これらは現在メタボリック症候群(シンドローム)と呼ばれており、死亡リスクを高める大きな要因になるとして、特定健診制度の診断項目に盛り込まれています。

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★肥満

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正常な状態に比べて体重または体脂肪が多い状態のことです。

脂質異常症や高血圧、動脈硬化、糖尿病など、他の生活習慣病の大きな原因のひとつに数えられており、先進諸国では病気の主要原因となっています。

肥満の判定基準は複数存在しますが、現在は体重から肥満度を割り出すBMIが主流となっており、日本ではBMIが25.0以上になると肥満であると診断されます。

以上が6大生活習慣病と言われています。

その他、よくある生活習慣病の種類や症状は・・・・

★動脈硬化

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動脈硬化とは、動脈にコレステロールや中性脂肪がたまり、スムーズに血液が流れなくなる状態のことです。

通常、血管は柔軟性に富んでおり、心臓から送られてきた血液を全身に送る役割を担っています。

しかし、血中にコレステロールや中性脂肪がたまってドロドロの状態になると、血管の内壁が傷つき、弾力性が失われて硬化していきます。

動脈硬化を放っておくと、心臓病や脳卒中などの重大な生活習慣病を引きおこし、命に関わる危険性があります。

★アルコール性肝障害

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アルコールによって引きおこされる生活習慣病のひとつです。

飲酒によって血中に入ったアルコールは、本来消化管で吸収され、門脈を通って肝臓で代謝されるしくみになっています。

具体的には、アルコール脱水素酵素によってエタノールからアセトアルデヒドへと分解された後、アセトアルデヒド脱水素酵素によって酢酸へと分解されるか、またはミクロゾームエタノール酸化系によって同様の分解・代謝が行われます。

ただ、アルコールを大量かつ持続的に飲用すると、代謝経路による分解が追いつかなくなり、肝細胞にさまざまな障害が起こるようになります。

★胃潰瘍、十二指腸潰瘍

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胃酸が要因となって発症する生活習慣病の一種です。

潰瘍が生じる部類によって名称が異なり、胃に潰瘍ができた場合は胃潰瘍。

十二指腸に生じた場合は十二指腸潰瘍となります。

いずれも胃酸の異常分泌によって引きおこされる症状ですが、胃潰瘍が40代以降で発症しやすい疾患であるのに対し、十二指腸潰瘍は10~20代の若年層に多く見られる傾向にあります。

ちなみに、潰瘍まで至らないものを『びらん』といい、こちらは回復が早く、症状も数日で解消されることが大半です。

★胆石

胆道に結石ができる生活習慣病です。

胆道とは、食事で摂取した脂肪分やビタミンの消化・吸収を助ける胆汁が通る道のことで、大きくわけて肝内胆管肝外胆管胆嚢に分類されます。

胆石症は結石ができた部位によって呼び名が異なり、肝内にできた場合は肝内結石、肝外にできた場合は胆管結石、胆嚢にできた場合は胆嚢結石と呼ばれています。

日本人の胆石保有率は年々増加傾向にあり、現在、日本人成人の10人に1人は胆石を保有していると言われています。

★歯周病

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歯周組織にさまざまな疾患が発生する生活習慣病です。

代表的な疾患としては、歯肉に炎症が起こる歯肉炎と、他の歯周組織にまで炎症が及ぶ歯周炎があり、歯周病における二大疾患と言われています。

歯科疾患実態調査によると、歯周疾患の目安となる歯周ポケットが4mm以上存在している割合は年々増加しており、特に50代では約半数に達しています。

なお、歯周病は人類史上最も感染者数の多い感染症のひとつとしてギネス・ワールド・レコーズにも掲載されており、非常に罹患率の高い生活習慣病と言えるでしょう。

★骨粗鬆症

骨がもろくなって骨折などの障害が起こりやすくなる生活習慣病です。

正常な骨の場合、骨吸収と骨形成のバランスが維持されており、骨量は一定値を確保しています。

しかし、骨吸収が骨形成を上回ると、骨量が減少し、骨がスカスカになってわずかな衝撃でも骨折しやすくなってしまいます。

超高齢化社会である日本では骨粗鬆症の患者は年々増加の一途をたどっており、国内の患者数は約1000万人を超えていると推測されています。

特にホルモンの分泌バランスが乱れると更年期以降の女性の罹患率が高く、60代女性では3人に1人。70代女性では2人に1人が骨粗鬆症にかかっているといわれています。

等々・・・・・

まとめ

個人的な考えですが、病気と言われるほとんどのものは人として正常な経過の中での老化(衰え行く身体の変化)であり、乱暴ない方をすれば、自然な衰えは、幸せな自然死を迎えるためにプレゼントされてものだと、思っています。

が、なだらかな老化が迎えられない原因の中に、「身体や心に無理な生活を続けてしまった」ため、身体の一部に負荷がかかり、なだらかではなく急速なダメージを受けるのが、生活習慣病だと、私は考えます。

その不調の原因が「生活習慣」であれば、気が付いた時点で、その悪習慣を改善すれば、生活習慣病の進行をストップさせたり、予防することも決して不可能ではありません。

大切な自分の、そして家族の人生を全うさせるためにも、身体の声をしっかり聴いて、身体に優しい生き方をしてあげましょう。

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