良質な睡眠が生活習慣病の予防となります。

 睡眠の質が生活習慣病予防改善に大きく影響があるって、ご存知ですか?
生活習慣病予防のための「一無、二少、三多」というライフスタイルが提唱されています。
この三多の中に「睡眠を含め、休養を十分にとる」という意味が含まれています。
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目次

良質な睡眠が生活習慣病の予防になる

5人に一人は睡眠について悩んでいる・・というデータがあります。

少し前になりますが、2013年国民健康・栄養調査で、「睡眠全体の質に満足できない」という人は男性で22%、女性で23%と出たそうです。

 

睡眠障害は、生活習慣病である、糖尿病や高血圧を悪化させる原因になり、睡眠の質を高めるとそれらの病気も改善するといわれています。

 

睡眠障害を積極的に治療することが必要です。

 

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糖尿病患者さんには、10~25%の割合で、睡眠障害があるようです。
その結果、糖尿病や高血圧に悪影響を及ぼしてしまいます。
また、不眠の症状がある人は、糖尿病や高血圧等、生活習慣病になる確率が高く、不眠症状のない人と比べるとその差は2倍と言われています。
不眠症状が治れば、それに並行して糖尿病や高血圧も改善した・・・という研究データもあるようです。

慢性的な不眠がきっかけとなって引き起こされる「メタボリックシンドローム」や「概日リズム睡眠障害」「睡眠時無呼吸症候群」「むずむず脚症候群」「レム睡眠行動障害」など、睡眠障害が関連する病気は多いのです。

睡眠障害は、日中の眠気の原因となり、判断力の低下や反応時間の遅延をまねきます。

交通事故を起こした運転者で、夜間睡眠が6時間未満の場合に追突事故や自損事故の頻度が高いという調査結果もあります。

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睡眠と生活習慣病予防との関係は?

質の悪い睡眠は生活習慣病の罹患リスクを高め、かつ症状を悪化させることが分かっています。

睡眠問題は「睡眠習慣」と「睡眠障害」の問題に分けられます。

 

睡眠習慣については睡眠不足やシフトワークなどによる体内時計の問題、睡眠障害については睡眠時無呼吸と不眠症の問題を取り上げ、それぞれ生活習慣病との関係を明らかにします。

「睡眠習慣」と「睡眠障害」の問題

「睡眠習慣」と「睡眠障害」の問題

睡眠習慣と生活習慣病

日本人、特に子供たちや就労者の睡眠時間は世界で最も短いと言われています。

とりわけ女性は家事や育児の負担が大きいため男性よりもさらに睡眠時間が短く、平日・週末を問わず慢性的な寝不足状態にあると言えます。

 

慢性的な睡眠不足は日中の眠気や意欲低下・記憶力減退など精神機能の低下を引き起こすだけではなく、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼすことが知られています。

 

一例を挙げれば、健康な人でも一日10時間たっぷりと眠った日に比較して、寝不足(4時間睡眠)をたった二日間続けただけで食欲を抑えるホルモンであるレプチン分泌は減少し、逆に食欲を高めるホルモンであるグレリン分泌が亢進するため、食欲が増大することが分かっています。

ごくわずかの寝不足によって私たちの食行動までも影響を受けるのです。

実際に慢性的な寝不足状態にある人は糖尿病や心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患といった生活習慣病に罹りやすいことが明らかになっています。

また日本人の約2割は交代勤務に従事しています。

夜勤に入ることによって、体内時計と生活時間との間にずれが生じやすくなります。

体内時計にとって不適切な時間帯に食事を取ることでも生活習慣病の原因のひとつになると推測されています。

夜間には体内時計を調節する時計遺伝子の一つであるBMAL1遺伝子とその蛋白質が活性化しますが、この蛋白質は脂肪を蓄積し分解を抑える作用を持っています。

すなわち「夜食べると太る」ということです。

 

睡眠障害と生活習慣病

睡眠障害と生活習慣病

睡眠障害もまた生活習慣病の発症に関わっています。

 

以前から生活習慣病患者さんでは睡眠時無呼吸症候群不眠症の方が多いことが知られていました。

 

その後の多くの研究によって、睡眠障害が生活習慣病の罹患リスクを高め症状を悪化させることや、その発症メカニズムが明らかになりつつあります。

 

例えば睡眠時無呼吸症候群の患者さんでは、夜間の頻回の呼吸停止によって「低酸素血症と交感神経の緊張(血管収縮)」「酸化ストレスや炎症」「代謝異常(レフチン抵抗性・インスリン抵抗性)」などの生活習慣病の準備状態が進み、その結果として5~10年後には

高血圧・心不全・虚血性心疾患・脳血管障害

などに罹りやすくなります。

 

また慢性不眠症の患者さんもまた、「交感神経の緊張」「糖質コルチコイド(血糖を上昇させる)の過剰分泌」「睡眠時間の短縮」「うつ状態による活動性の低下」など多くの生活習慣病リスクを抱えています。

 

入眠困難や中途覚醒・早朝覚醒など不眠症状のある人では良眠している人に比較して糖尿病になるリスクが1.5~2倍になることが知られています。

 

睡眠障害もまた生活習慣病のひとつとして考えられます

睡眠と生活習慣病

21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)では「栄養・食生活の管理」

「身体活動・運動」「禁煙・節酒」などと並んで「十分な睡眠の確保」に取り組んできました。

不規則な食事・運動不足・ニコチン・アルコール過飲によって睡眠状態は悪化しますので、これら生活習慣を改善することは良質な睡眠を保つことにもつながります。

逆に言えば睡眠障害もまた生活習慣病のひとつと考えるべきでしょう。

日々の生活の中で睡眠時間はともすれば犠牲になりがちです。

ただし今回ご紹介したように長期にわたり睡眠不足を続けたり、睡眠障害を放置したりするとは私たちの健康を大きく害します。

睡眠問題は静かにしかし着実に心身の健康を蝕みます。

睡眠習慣の問題や睡眠障害を放置せず、ご自分の睡眠状態に疑問を感じたら、かかりつけ医もしくは睡眠専門医に相談をしてみましょう。

睡眠障害の改善だけでなく、それこそが、生活習慣病予防となるのです。

 

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