糖尿病の合併症が発症する時期と順番とその症状について

糖尿病で怖いのは合併症だと言われています。

糖尿病は様々な合併症を引き起こす病気で、その合併症はそれぞれに特徴があったり、潜伏期間、発症する時期、順番があります。

今回は、糖尿病の合併症が現れる順番や症状が出る時期を検証してみましょう。

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目次

糖尿病の合併症が発症する時期と順番とその症状

糖尿病の合併症と言えば「3大合併症」がすぐ思い浮かびます。

まずはこの3大合併症とその症状、発症する時期,順番についてご紹介します。

 

★糖尿病神経障害

糖尿病神経障害の症状はは最も早い時期に現れると言われる合併症です。

合併症としては潜伏期間はないと言われるくらい糖尿病発症初期の時期に発症するケースもあります。

糖尿病は初期段階では自覚症状があまりないと言われていますが、この神経障害の症状だけはその例外です。

神経障害の早い時期に出る症状は、手足など体の末端部分のしびれ、けがや火傷の痛みに気がつかない、内臓の不調、発汗異常、ふらつきやめまいなどの自律神経異常の症状を起こします。

また自律神経まで影響が出てしまうと、便秘や下痢などが起こってしまいますので、何らかの異常な症状を感じたら早い時期に主治医に相談すべき症状です。


★糖尿病網膜症(視覚障害)

糖尿病網膜症(視覚障害)の症状は、糖尿病発症の早い時期には自覚症状はほとんどなく、潜伏期間は数年と言われています。

少しづつ眼底部分に出血があり、それが原因で視力低下になります。

また白内障や緑内障などの疾患を発症させることもあり、最悪の場合は失明してしまう危険性もあります。

この糖尿病網膜症の自覚症状が出てきた段階から、進行するスピードが速くなることでも知られています。

マメに検査をするべき症状です。

★糖尿病腎症(腎機能障害)

糖尿病腎症(腎機能障害)は、3大合併症の中では、最後に出る症状です。

糖尿病発症の早い時期には、ほとんど自覚症状がなく、症状は静かに進行していきます。

尿を作る際、健康な人では体外に排出されないタンパク質が、糖尿病患者は体外に排出されてしまい、血液中のタンパク質濃度がさがり、浮腫みや血圧上昇、老廃物排出の低下が起こります。

そのままにしておくと腎不全や尿毒症の原因になるため、最終的には人工透析をすることになるので、早期発見早期治療を必要とします。

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糖尿病の3大合併症が現れる順番

神経障害

視覚障害

腎機能障害

糖尿病神経障害の症状はは発生から約6年、糖尿病網膜症の症状はは約8年、糖尿病腎症の症状は約10年で発症するとされています。

その他の慢性合併症は血糖値が高い状態が長ければ長いほど発生リスクが高まります。

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 糖尿病の合併症の分類についてご紹介します。

糖尿病の合併症には、急性合併症慢性合併症の2つの分類に分かれます。

急性合併症は発症すると、短期間で死に至る可能性があるため大変危険です。

慢性合併症においては突然死に至ったりはしませんが、日常生活に不便をきたします。

上記の糖尿病神経障害・糖尿病網膜症・糖尿病腎症は三大合併症と呼ばれます。

急性合併症の種類と症状(昏睡を引き起こす大変危険なものです)

★高浸透圧性非ケトン性昏睡・・・始めに脱水症状、その後、腹痛、嘔吐を経て昏睡を起こします。痙攣を起こす場合もあり、とても危険です。

★糖尿病性ケトアシドーシス性昏睡・・・尿量の増加が起こり、食欲の減退、嘔吐などの症状が起こり昏睡にいたります。

★乳酸アシドーシス・・・筋肉の痙攣、倦怠感、腹痛、嘔吐などの症状を経て昏睡にいたります。

★低血糖性昏睡・・・始めは手足の震えや空腹を感じる、冷や汗がでる、集中力の低下、眠気など低血糖の症状と似ています。ひどくなると昏睡します。

★急性感染症・・・糖尿病になると免疫力が低下し、健康な状態では何でもない菌により病気を発症し、菌の種類により重篤な症状が起こります。

注意!!

急性合併症は発症時期から何年後といった具体的な時期はなく、インシュリンを打ち忘れた時などに起こることが多いです。

慢性合併症の種類と症状

3大合併症(糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症)については上記に記載したとおりです。

その他の慢性合併症とその症状として・・・・・・

★脳血管障害・・・血糖値が高い状態により血管が傷つき、脳梗塞などが起こります。

★虚血性心疾患・・・血糖値が高い状態により血管が傷つき、心筋梗塞などが起こります。

★糖尿病性壊疽・・・末端部分が壊死します。ひどいと足全てが壊死する怖い合併症です。

★高脂血症・・・血中で糖が過剰になった際、糖が中性脂肪やコレステロールに変えられ、動脈硬化を起こします。

★慢性感染症・・・糖尿病になると免疫力が低下し、よく病気にかかります。

 

 

糖尿病の合併症が発症したらどうすれば良いのでしょうか?

糖尿病の合併症が発症した場合は、すぐ主治医と相談しましょう。

糖尿病の合併症の治療に限らず、生活習慣病一般は基本的に早期発見早期治療が有効です。

少しでも早い時期に治療に入るためにも、「この症状は糖尿病の合併症かな?」と思うところがあれば、すぐ相談、検査をしましょう。

糖尿病になると様々な合併症を発症しますが、その中には命に関わるような合併症や、長く付き合わなければいけない合併症もあります。

上記に記したような異常症状が少しでも見られれば、早目に病院に行って対処して下さい。

早目に対処し、重篤な合併症が発生しないように予防にも気をつけましょう。


まとめ

糖尿病が発症すると、上記に紹介したような糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、脳こうそく、白内障などの症状が、すべての糖尿病患者に現れると言うわけではありません。

症状があわられる順番はある程度決まっていますが、時期や、期間には個人差があります。

(大体の目安は上記に記載した通りです。)

糖尿病の合併症を完全に予防するのは不可能に近い事かもしれませんが、できるだけ早い時期に発見するために検査は定期的に受けておくことをお勧めします。

尿検査、眼底検査などを受けて検査結果をもとに高血糖状態を早めに予防、改善するように努めて下さい。

(糖尿病は生活習慣病です。早期に発見して、早期に治療をスタートし、且つ、生活習慣を改めることで、糖尿病などの生活習慣病を完治させた例はたくさんありますので、まずは「今までの生活の中で何がいけなかったのか?」そして、「糖尿病(生活習慣病)の症状をを改善させるためにはどう生活を改善すればよいか?」を見直して、意味なく合併症を恐れるより、攻めの姿勢で生活をしてほしいと思います)

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