(2021年9月16日追加記載)
かつて、まだ平均寿命がさほど長くなかった頃、「自分の年齢に90を足した数値は高血圧として危険があまりない」と言われていました。
今は人生100年時代。
それを考えると90歳で最高血圧の数値が180はOKのような気がしますが、それも想定外の年齢数値で、もっと若い年齢の人が180を超えるのは要注意です。
また、血圧は心因的な原因(緊張、ショックなど)で簡単に20~30くらいは跳ね上がるといわれています。
最高血圧数値が160くらいの人でも、簡単に180くらいまで、跳ね上がることは頻繁にありますし、時には200越えをすることもあります。
でも、200越えをしたときは、やはりちょっと異常です。
そういう意味での最高血圧値が180を日常的にたたき出している状態は要注意です。
目次
治療を必要とする高血圧の基準は?
高血圧とは、正常者の血圧より高い数値を持続している状態のことを言います。
最近、高血圧の定義が変わりましたが、日本高血圧学会では、危険がないのは、
伸縮期血圧(上が)が140mmHg、拡張期血圧(下が)が90mmHgと定義されました。
常に血圧の数値が180越えの場合は、放置せず治療を受けるべきです。
血圧の数値が200を超えるということは非常事態です。
が、先ほども書きましたように、精神的な作用(緊張など)で突発的に血圧が上昇することもありますので、常日頃から自分の血圧の数値の変移を把握しておくことが大切です。
出来れば計測の時間も決めて、朝と夜、2回以上計測することをお勧めします。
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余談ですが・・・・・
白衣高血圧と仮面高血圧はご存知でょうか?
白衣高血圧と言うのは、普段家で血圧を測定しても正常値なのに、病院や、ドクターの前、看護師さんの前で血圧測定をすると、数値が跳ね上がってしまう状態です。
これは、血管や血液の状態に問題があるというより心因性のものです。
「血圧を測る」「高かったらどうしよう」・・・
そんな気持ちが緊張を呼んで、血圧を測るたびに数値として10mm/Hg,酷い時には30mm.Hg位でも平気で跳ね上がってしまいます。
仮面高血圧と言うのは、白衣高血圧とは全く逆です。
病院で血圧を測ると正常値なのに、家に帰ると、数値が上がってしまう状態です。
これは一人暮らしのお年寄りなどにありがちな傾向だそうです。
つまり、病院や、人のいるところでは、安心感があるので血圧も安定するのですが、家に帰って一人になると、不安、心配事で緊張してしまい、血圧が上がってしまうようです。
仮面高血圧の場合は、病院で、見逃されてしまうケースがあるので、危険です。
いずれにしても日頃から家庭で血圧測定をして自分の血圧の動きを把握されていると、もしもの時に対応ができます。
白衣高血圧、仮面高血圧、ともに、心因性が原因です。
ストレス対策も大事ですね
高血圧はなぜ怖いのでしょう?
高血圧は、脂質異常症と同様、自覚症状があまりありません。
が、頭痛、頭重感、めまい、耳鳴りなどが実は高血圧が原因の場合もあります。
高血圧がさらに進むと、動悸、呼吸困難、胸痛、むくみや夜間尿、足の痛み、しびれなどが起こるようになります。
高血圧を放置しておくのは大変危険です。
普段自覚症状がなくても、ある日突然、脳血管障害や心臓系の病気を引き起こす危険があります。
高血圧は、脂質異常症(高コレステロール血症)、喫煙とともに心臓病の3大危険因子の一つです。
伸縮期血圧(高い数値)が正常より10mmHg高くなるごとに、心臓系の病気にかかる危険率が30%増えるという報告もあります。
血圧の数値が150/90mmHg位の人は、120/80mmHG位の人と比べて、心臓の病気にかかる危険は2.5倍も増加するといわれています。
高血圧を放置するとこんな病気になる危険性があります。
脳血管の病気
★脳出血・・・硬化した脳の細動脈に圧力がかかって血管が破裂して起こる
★脳梗塞・・・動脈硬化で内側が狭くなったところに、血栓ができて血管が詰まり、血液が流れなくなる。
心臓の病気
★狭心症・・・冠状動脈が動脈硬化や攣縮(けいれん)のため狭くなって、一時的に血液が流れず、胸に締め付けられるような痛みが来る
★心筋梗塞・・・冠状動脈の血流が完全に途絶えて、心筋が働かなくなり、激しい痛みとともに倒れる。命にかかわる。
腎臓の病気
★腎硬化症・・・腎臓の小動脈が動脈硬化を起こして、糸球体と尿細管の働きが悪くなる。血尿やタンパク尿が出る
★腎不全・・・血液をろ過して尿を作る働きが衰える。身体に老廃物がたまって血圧が一層上昇し,食欲不振になったり、水分が溜まって浮腫む。
その他の血管の病気
動脈壁は、内膜、中膜、外膜の3層からなり、中膜は更に何層かに分かれています。
動脈硬化が進んで中膜が弱くなると、高血圧に耐えられず、そこに血液が侵入して2層に分かれさけることがあります。
これが解離性大動脈瘤といわれるものです。
また高血圧になると、すでに脈硬化があった場合には、抹消動脈が閉塞を起こして血液が流れなくなることもあります。
これは主に膝から下に起こり足が痛くなったり、冷たく感じたり、もっとひどくなると、休み休みでなければ歩けなくなる危険性もあります。
危険な時間帯と言うのもあります。
狭心症や心筋梗塞の発作は起床後数時間に多く発症することが解っています。
(朝は危険!!要注意!!)
目覚め直後は、血圧を上げるホルモンが増えるため血圧の数値が高くなります。
これはモーニングサージと言われ、この時脈拍数も急速に上がって、心臓が活発に働き出して多くの酸素が必要となっています。
ところが早朝は、心臓へ入る血液量が少なく、血液も睡眠中の水分蒸発によってドロドロ血になってて固まりやすいため、血流が滞って心臓に十分な酸素を送り込めず、心筋虚血発作が起こりやすくなるのです。
高血圧の人は、早朝の運動は危険な場合がありますので、気をつけましょう。
また、急に起き上がらず、ゆっくりと体を慣らしながら・・・・
ベッドの中でゆっくりストレッチなどをするのも良いでしょう。
朝の血液は粘り気があるので、寝る前のコップ一杯のお水、朝一番のお水(白湯ならなお良い)を飲んで、水分不足の危険から身体を守りましょう。
危険なドロドロ血をサプリメントでサラサラ血にすることも可能です。
まとめ
高血圧は脂質異常症と同様、自覚症状がなく、気づいたときはかなり進行して言う危険性があります。
血圧の数値が気になるようであれば、家庭でも決まった時間に血圧を測定して、まずは自分の血圧の数値を把握しましょう。
正常数値の範囲を超えている場合は、医者の指示に従って、必要であれば投薬などの治療に入ります。
が、高血圧の薬は、高血圧を治すものではなく、数値を下げる、血液をサラサラにするなどの目的のもので、薬なので、当然副作用もあります。
高血圧を治すのは、やはり生活改善です。
食事内容の見直し、運動の習慣化、休養をしっかりとる、ストレス対策など、自分の身体を守れるのは自分です。
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