突然のめまいは恐怖に似た感情を呼び起こします。
そんなときは病院の何科に行けばいいのでしょうか?
もし、その原因が高血圧にあると思い当たることがあるのであれば、
まずは内科に行くのが得策でしょう。
そこで必要に応じて、耳鼻科とか循環器科とか紹介を受けるかもしれません。
例え2度手間になったとしても、
まずはかかりつけの主治医(ほとんどの場合が内科だと思います)に早めに相談しましょう。
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目次
まずはめまいについてご紹介しましょう。
めまいと言っても色々なめまいがあります。
代表的なめまいの種類をご紹介しましょう。
★回転性めまい
自分自身がぐるぐる回っているような感覚、
周囲がぐるぐるとまわっている感じを受けるめまいです
モノが左右や上下に流れるように感じることもあるようです。
原因は平衡器官に急激な変化(血流障害、炎症、内耳の異常)が起きた時です。
耳の病気、肺の病気でも起こります。
代表的な病気・・・メニエール病、突発性難聴、前庭神経炎、中耳炎、椎骨脳底動脈循環不全、小脳や脳幹からの出血など
★動揺性めまい
頭や体がぐらぐら揺れている感じやふらふらする感じです。
実際に歩くと、ふらつく感じも含めます。
回転性めまいを起こす病気でも、
このような症状になることもあります。
平衡器官がある程度広い範囲で侵された時に多い症状のようです。
歩いていてふらふらする時には、小脳の障害のこともあります。
代表的な病気・・・回転性めまいを起こす病気の慢性期・薬物によるめまい、超神経腫瘍、脊髄小脳変性症など
★浮動性めまい
身体がふわふわする感じ、宙に浮いたような感じのめまいです。
船に乗っているような、あるいは雲の上を歩いているような感じ、
何となく頭がフワーとする感じのめまいなどを言います。
病気が軽い時にはこのような症状になることがありますが、
これらの症状だけでは病気につながるとは限りません。
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★立ちくらみ(眼前暗黒感)
立ち上がった瞬間にクラクラッとしたり、
長く立っていて目の前が暗くなる感じのことをいいます。
子供には時々みられます。(起立性調節障害といいます)
また、ふだん低血圧ぎみの人もなりやすいです。
最も注意しなければならないのは、高血圧症や脳動脈硬化症のある人です。
このような人が急に血圧が下がると脳梗塞をおこす危険があります。
代表的な病気・・・起立性低血圧症、起立性調節障害
★特殊な状況で起こるめまい
めまいのなかには特別な状況で起こるめまいがあります。
次のようなことがあると病気を診断する上で非常に参考になります。
※良性発作性頭位めまい症
※悪性発作性頭部めまい症
※椎骨脳底動脈循環不全
※真珠腫性中耳炎
※内耳から起こるめまいのある種のモノ
※顎関節症によるめまい
★その他
上記のめまい感のほかに、実際にはめまいとは言いませんがいろいろな症状があります。
・頭がボーッとしたり、からだの力が抜けたような感じ。
・寝ていて頭や体が沈んでいくような感じ。
・頭がフワーッとして、気が遠くなるような感じ。
・目の前がチカチカ、チラチラする 等々。
このような症状が続くときには脳神経外科、神経内科、眼科などを含めた全身的な検査が必要になります。
★ほかに気をつけるべき症状
めまいの他につぎのような症状が一緒にあった場合には脳の病気が疑われます。
きちんとした検査、治療が必要です。
・激しい頭痛やけいれんがおきた。
・意識がなくなった。
・物が二重に見えたり、手足の先、くちびるのシビレ感がある。
・顔半分、反対側の体半分、あるいは全身半分の感じがおかしい。
・手足に力が入りにくい。
・物が見える範囲が狭くなったり、暗い部分がある。
高血圧とめまいの関係は?
高血圧の治療中の方で、めまいが起こると、血圧が高いせいと思われるかもしれませんが、
高血圧が原因でめまいが起こることはありません。
めまいの原因は、高血圧により引き起こされた疾患による場合が多いのです。
高血圧の症状として、めまいがあると考えている方は多いと思います。
しかし、これは間違いです。
たしかに、めまいを起こした際に血圧を測ると高い数値を指していることがよくありますが、
これは高血圧だからめまいを起こしたのではなく、めまいを起こして興奮したために一時的に血圧が上がっただけと言うほうが正しいでしょう。
そのため、この時に血圧を下げる薬を飲む必要はありません。
むしろ、飲むと危険な場合もあります。
なぜなら、めまいは血液が脳にスムーズに流れていない時や、脳梗塞を起こしている時に起こることがあるためです。
こういった時には体が危険を察知し、流れをよくしようとしたり、詰まった部分に血液を流そうとして血圧を上げることがよくあります。
体が安全装置を発動させて血圧を上げているのに、薬を飲んで無理やり血圧を下げようとすると、症状を悪化させてしまう可能性があるのです。
めまいは、血圧が高い時ではなく、むしろ低い時に起こります。
臓器の活動に必要な血液が行き届かなくなるため、脳にある前庭器官が反応してめまいが起こるのです。
ひどい時は、体がフラフラして立っていられないこともあります。
血圧が下がると臓器に血液が十分に行き届かなくなりますが、脳には機能を維持するための安全装置のようなものがあり、多少血圧が下がっても脳への血液量は減りません。
その機能の範囲を超えて血液が低くなった時に、めまいが起こります。
つまり、血圧は高すぎず、低すぎないようにコントロールすることが大切なのです。
血圧の薬を常飲しているからといって血圧チェックを怠る方もいますが、体調や季節によっても血圧の上下はあります。
一般的に、冬は血圧が高くなり夏は低くなります。
血圧に問題を抱えている場合は、特に定期的に測定をして適正な血圧かどどうか確認し、医師と相談して薬の量を変えることも必要です。
まとめ
めまいはとても不快な症状ですが、上記の通り、高血圧が原因のめまいとは考えにくく、高血圧が原因で引き起こした疾患によるものと言う考え方が良いでしょう。
最初に書いた通り、まず内科を受診して、医師の指示に従って専門の科を紹介してもらう。
もしくは
高血圧の薬が原因で低血圧になった場合や、低血圧が原因のめまいもないかで対応できます。
それ以外のめまいであれば、上記のめまいの症状から判断して、耳鼻科、循環器科、自律神経の乱れによるめまいであれば心療内科などの受診が適切かもしれません。
めまいは危険な要素をたくさん持った症状なので、早めに病院で検査することをお勧めします。
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