食物繊維たっぷりの食事が脂質異常症の予防、改善に効果があるという理由は、
食物繊維は腸管からのコレステロールの吸収を抑え、体外への排泄を促すからです。
日本人は1日平均4~6g程度の繊維を摂取していますが、
これを10g以上位に増やすことが必要です。
(20~30gが効果的)。
今回は食物繊維についてご紹介します。
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目次
水溶性植物繊維の効果は?
☆便通を改善します。
便秘の原因の一つに、腸内で便が硬くなり、
排泄しずらくなる事が一要因です。
水溶性食物繊維は、高い保水力で、
便と水分をまじえながら便のやわらかさを保ちます。
こうする事で、スムーズな排便が可能となります。
☆糖尿病を予防します。
水溶性食物繊維は、強力な粘性で、ブドウ糖が吸収される速度を緩慢にさせる働きがあり、
食後の急激な血糖値の上昇を防ぎます。
糖尿病は、血糖を代謝する為のホルモンであるインスリンが不足する事で起こる病気ですが、
血糖の上昇を緩やかにする事が出来れば、インスリン不足を招くリスクを下げる事が出来ます。
☆コレステロールを低下させます。
まだまだ確実なメカニズムは解明されていませんが、水溶性食物繊維が、
コレステロールの吸収を阻害させる働きがあるといわれています。
又、体内でコレステロールを原料として作られる胆汁酸の排泄量を増やす為、
コレステロールを低下に役立ちます。
コレステロールを減らす事で、血液が改善され、
動脈硬化などの予防に期待がかかっています。
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不溶性食物繊維の効果は?
☆便通を改善します。
大腸内で水分を吸収し、何倍~何十倍も膨張します。
この働きから、便はかさが増して、柔らかくなり、
腸壁を刺激して腸のぜん動運動を活発化させる事で、便通を改善させます。
☆デトックス効果があります。
不溶性食物繊維は、大腸内で有害金属を排出させ、
デトックス効果に期待出来ます。
たわしのように、様々な有害物質をかきだします。
具体的には、水銀やカドミウム、発がん性物質であるダイオキシンなどの有害物質を吸着し、
一緒に排泄する働きに期待する事が出来ます。
☆大腸がんを予防します。
まだまだ研究段階ですが、
大腸がんは高たんぱくや高脂肪、低食物繊維の食生活が原因といわれています。
不溶性食物繊維が便の量を増やし、
発がん性物質の濃度を薄める働きに期待されています。
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脂質異常症の食事療法について
脂質異常症(高脂血症)のタイプ、つまりコレステロールと中性脂肪のどちらかあるいは両方高いのかにより、
また合併症の有無などにより、食事療法のポイントは若干異なってきます。
ただ基本は同じですので、以下にそのポイントを示します。
食事療法では、平均総コレステロール値の1割、中性脂肪では2割程度の低下が期待できます
(高中性脂肪血症では、特に食事療法に大きな効果が期待できます)。
一般には、総コレステロールで5%、中性脂肪で10%低下すれば、
食事療法の効果ありと判断されます。
1~2ヶ月食事療法を継続して、それ程効果が見られない場合は、
薬物療法の適応と考えても良いでしょう。
食事療法のポイント
☆食べすぎはNG(エネルギーを適正にする)
食べ過ぎは、脂肪の過剰摂取を招き肥満の原因となります。
1日に摂取するエネルギー(カロリー)を適正にすることが大切です。
これには標準体重から1日に必要なエネルギーを求め、過不足のないエネルギーを
摂取することを心掛けましょう。
☆動物性脂肪脂肪の摂取をひかえる
動物性脂肪には飽和脂肪酸が多く含まれ、これはLDLコレステロールを増やします。
逆に植物性脂肪や魚類に含まれる不飽和脂肪酸はコレステロールを下げる作用をがあります。
動物性脂肪1に対し植物性脂肪や魚類の油を2の割合で摂ることをお勧めします。
飽和脂肪酸(動物性脂肪)の多い食品・・・バター、チーズ、生クリーム、肉の脂身、チョコレートなど
不飽和脂肪酸の多い食品・・・・オリーブ油、魚類(いわし、さば、さんまなど)・・・など
☆コレステロールの多い食品を避ける
当然のことながら、コレステロールを多く含む食品は避けるのが原則です。
コレステロール摂取量は、1日300mg以下が目安といわれています。
特に鶏卵(卵黄1個あたり平均210mgのコレステロールを含む)は、特に要注意で、
1回に丸ごと1個食べないようにするのも工夫の一つです。
ニワトリ以外の卵類(いくら、たらこ、すじこ)などもコレステロール含量が多く、避けるべきもので、
このほかにも下記のようなものに注意をして下さい。
☆食物繊維を多く摂取する
食物繊維の多い食品
野菜・・人参、サツマイモ、ブロッコリー、ゴボウなど
野菜(にんじん、ごぼう、さつまいも、ブロッコリーなど)
豆類(大豆、エンドウ豆、あずき、いんげん、豆腐など)
海草(わかめ、ひじき、昆布など)
きのこ類(しいたけ、しめじ、えのきだけなど
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